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- 店舗の建築をお考えの方へ -

◆ 店舗の設計で大切にしていること                        

 クライアントのみなさんが新しい店舗に何を求めているのか、を確認することが初めにしないといけないことだと思っています。オーナーのそれぞれが思い描くものが必ずあるはずだからです。
 住宅と違って、一般的にお客は数時間しか居ない商業施設ですから、自ずと住宅設計のアプローチと違ってくるのは当然のことと言えます。日常生活にないものを求めに人々は商業施設へ足を運ぶと言えますから、商業施設に求められるのは
非日常的な空間になることが多くの場合にあります。時には、驚きのあるデザインも必要になります。
 
店舗設計に一番大切なことは、はやる店舗創りだと思っています。お客本人やその友人・知人と楽しく過ごせる環境創りも大切な要素でしょう。設計者が自己満足のために設計へ臨むということがあってはならないと思います。クライアントの皆さんが思い描く店舗を、専門家としての経験を生かして、提案することが大切だと考えています。

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◆ 地震・台風に強い建物について                        

 1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災で多くの建物が全半壊し、多くの人が建物の倒壊によって亡くなりました。震災後、しばらくの間は耐震性の重要性が色々なところで取り上げられていましたが、月日が経つにつれて、だんだんと関心が薄れているような気がします。建物に最低限必要な条件は、雨・露をしのぎ、安全に過ごせることだということを、常に念頭に置いておく必要があります。その上で、機能性や快適性・デザイン性を加えられてこそ真に価値のある建物になるのだと思います。 地震・台風に強い建物のいくつかの条件を挙げておきます。構造形式は木造、鉄筋コンクリ−ト造、鉄骨造などいくつかありますが、共通していえる事項が多くあります。

 @事前に地盤調査をし、地盤の強度に応じた適切な基礎形式を採用すること。

 A地震に耐えれる耐力壁をバランスよく配置すること。偏った配置は不可。

 B床面や屋根面の水平剛性を高めること。これによって建物のねじれを防ぎます。

 C木造の場合、柱と土台・梁などの部材同士を耐震金物でしっかりと補強すること。

 D1階を店舗にした併用住宅の場合、店舗の間口を広くすることが多いので、
   木造の場合柱の抱き合わせや方杖という斜め材などで補強する。


 E鉄筋コンクリート造ラーメン構造の場合、経済的で構造的に無理のないスパン
   (柱と柱の間の距離)は7〜8メートル程度
です。


各構造の特徴については他のページ「知っておきたい建築用語」で説明していますので、ご覧ください。

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◆ 間取りのパターンの色々                            

1.高さ方向の違いによる分類
 @平屋建て
 階段が不要なのでスペースを有効に使え、バリアフリーにすることが容易で、高齢者や肢体不自由者のお客さんにとっても来店し易い型です。ただし、建築基準法で建ぺい率といって建築面積の制限があり、敷地が狭い場合は不可能な場合があります。

 A2階建て
 平屋建てに比べて、階段のスペースが余分に必要になりますが、例えば飲食店の場合、1階を喫茶スペースにし、2階をレストランにするというケースでは、階段を店舗の象徴的な空間にして無駄なスペースにならないようにすることもできます。

 B吹き抜けのある型
 店舗の上部に吹き抜けをとって開放感のある空間を得られる型です。高窓やトップライトがとれるので、自然光や風を十分に取り入れることができ明るく気持ちのいい空間が可能です。ただし、日の沈んだ真冬の夜間には、特に寒さ対策が必要になります。

 C中2階のある型 (スキップ・フロア型)
 1階と2階の中間の高さに床を設ける型です。天井高を低くすることが可能な車庫を1階に設ける場合や傾斜地の場合にみられるパターンです。中2階の部分の天井高を高くして開放的な空間にすることが可能です。

 A3階建て〜
 平屋建てに比べて、階段のスペースが余分に必要になり、エレベーターが必要になることもあります。複合用途になる場合が多いパターンです。


2.水平方向の型の違いによる分類
 @長方形の型
 壁の凹凸が無く、最も経済的な間取りのパターンです。ただし、無理にこの型にあてはめようとすると、使いづらい店舗になることがありますので注意が必要です。

 Aコの字型
 中間の部分にテラスや中庭を設けることができ、日当たりが良く、風通しのいい開放的な空間を設けることが可能な型です。

 B雁行型
 雁行状に部屋を配置して日当りが良く、変化のある外観が可能な型です。

 Cロの字型 (中庭型)
 中庭を取り囲むように部屋を配置することができ、各部屋から人の気配を感じることができる型です。街中などで敷地周辺に建物が密集している場合に外部からの人の視線が気に掛かる時に、中庭に開いた窓を設けてプライバシーを守れます。日光や風を中庭から取り込むことが可能です。


◆ 店舗のデザインスタイル                            

 @モダンスタイル
 「飾り気のないものが美しい」という、飾りを取り去ったシンプルなデザインスタイルです。典型的な色調に、白黒やグレーだけのモノトーンがあり、コンクリート打ち放しはその典型です。塗装仕上げやクロス貼りで白壁仕立ての仕上げも多いパターンです。オフホワイトなどの一色だけで質感の異なるさまざまな材料によって変化をつける手法もあります。モダンデザインらしいスマートな中に豊かな表現ができます。モダンスタイルにおいては、室内全体を3色以内に制限した色使いを基本とします。イタリアンモダンスタイルでは赤や黄色などの原色を使った色使いをします。

 Aナチュラルスタイル
 木や土・紙などの素材感を出したデザインスタイルです。内外壁や床・天井部分の多くに自然素材を使い、暖かみのある空間ができます。木や土の豊かな香りも自然素材ならではの特徴になります。ナチュラルスタイルにおいては、ベージュ系やホワイトを色使いの基本とします。

 Bクラシックスタイル
 洋風建築のデザインで、王侯貴族の城館をイメージさせる様式です。モダンスタイルと対照的で、装飾を数多く使って美しさを表現するスタイルです。

 Cエスニックスタイル
 白木や濃く色付けした木部を基調にして、カーテンや家具、民芸品などをあしらって演出するデザインスタイルです。フランスの田舎風・アメリカンカントリースタイル・アジアンスタイルなどいくつかのスタイルがあります。

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◆ 店舗建築のための資金計画                          

1.土地購入時の費用
 土地代金・宅建業者仲介手数料・売買契約書印紙代(印紙税)・登録免許税(土地所有権移転登記)・土地所有権移転登記手数料(司法書士への報酬)

2.店舗建築時の諸費用
 地盤調査費・建築工事費・工事契約書用印紙代・建築確認申請料・中間完了検査手数料・水道加入金・建物表題登記(土地家屋調査士への報酬)・所有権保存登記(登録免許税+司法書士への報酬)・各祭典費用(地鎮祭、上棟式、近隣挨拶費)

3.設計監理費 (当社にお支払いして頂く費用です。)
 設計監理費については他のページ「設計料について」で説明していますので、ご覧ください。

4.融資(ローン)に必要な費用
 契約書印紙代・融資機関に支払うローン手数料・保障会社に支払うローン手数料・火災保険料・地震保険料(任意)・登録免許税+司法書士への報酬・抵当権設定料

5.建物取得後に必要な費用
 不動産取得税・固定資産税・都市計画税・備品購入費(什器・家具・カーテン・カーペットなど)


※ 建築工事費の目安 (店舗用途・内外仕様・床面積によって幅があります。)
 @木造(25〜50坪)の場合…55万〜75万円 / 坪(床面積)

 A鉄骨造(25〜50坪)の場合…70万円〜 / 坪(床面積)

 A鉄筋コンクリート造(25〜50坪)の場合…80万円〜 / 坪(床面積)



店舗建築のための総費用の例を挙げてみます(木造飲食店の例です。)
 1350万円で土地を購入し、3000万円(消費税別)の店舗を建てる時の総費用は次のようになります。設計監理費は、当社の設計料率表より3000万円×13.55%×1/100≒406万円となります。延べ床面積40坪程度の店舗の場合、その他の費用は370万円程度必要になります。(什器・家具・カーテン・カーペット代は含みません。) これら全ての費用を合計すると、5126万円(消費税別)程度が必要な総金額となります。

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