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- コラム -

◆ 建築と環境              H18.3.26
 建築をつくるためには、どういう場所に造るかということは重要です。例えば、住居の場合建て主とその家族の望む生活によってそれにふさわしい場所が必ずあるはずです。海が好きな家族には水のある環境。植物の好きな家族には森林などの緑の豊かな環境が望まれます。山の中の一軒家ならいざ知らず、住宅は単独で立つということはほとんどありません。周囲の建築物や自然と共に環境要素の1つとなるわけですから環境を壊さないようにする必要があります。土地を選ぶ時にも安易に決めてしまう前に建築家と相談して、時には実際に建築家と一緒に現地にいってみることも必要です。専門家でないと分からないことが多くあるからです。もともと住まいは気候風土の違いによってその地域に特有な材料を使って造られるヴァナキュラー(土着的)なものでした。日本や北欧のような緑の豊かな国、地域では地元の木や紙を使って、ギリシャやイタリヤなどの石の多く取れる国、地域では地元の石を使って造られてきました。現在の私達の住環境を考えてみると、便利ではあるけれども、ヴァナキュラーな住まいの持つような、地域につちかわれてきた経験に基づく差異は失われつつあります。人工材料には自然材料のような風化の美というものがなく、新品の時だけ美しく、古びた時にはその魅力の大半を失ってしまいます。昔から建築は換気扇や冷暖房などの設備抜きでもある程度、寒暖や降雨日射に対応できることが最も大きな任務とされていましたが、今では設備さえ強化すれば、快適な人工気候を造りだせるという考え方が多くなっています。ハウスメーカーの造る住宅は工業製品を使ったものが多く、設備偏重で自動車と同じように商品としての住まいになっています。結果的に地域による差異のない、画一的な住環境が日本中に形成されていっています。一生のうちの大半を過ごす住居は自動車のように買うものではなく、建て主が主体性を持って建築の専門家と共に造っていくものだと思います。

 環境や土地柄と深く関係づけて設計され、自然環境に融合した住宅を紹介します。アメリカの建築家フランク・ロイド・ライトの設計によって1936年に完成した
カウフマン邸 (落水荘)です。20世紀最高の住宅の1つと言われている建物です。
落水荘1落水荘2落水荘3
   カフフマン邸外観(冬)             外観(秋)                 アプローチ  
滝の上に建物がある様にも見えますが、元々あった滝の側らに崖に沿って住宅は配置されています。豊かな自然を十分に楽しめるように広い範囲でバルコニーを張り出しています。

落水荘4落水荘5落水荘6
   外観             池                アプローチ上部梁  
もともとあった木を残すためにアプローチ上部の梁をわざわざ曲げてあります。

落水荘7落水荘8落水荘9
 
 外観           室内から川へ降りる階段   建て枠のない開放的なコーナー窓
リビングルームから直接川へ降りれるようになっています。

落水荘10落水荘11
 暖炉のあるリビングルーム                     連続的な内部空間と外部空間
滝の岩たなを建物の中にそのままの状態で取り込んで、リビングルームの床の一部にしています。内外の壁仕上げには敷地周辺の川の岩肌とマッチするように石が使われています。

落水荘12
                   住宅の立断面スケッチ      
敷地の地形を極力残そうとしていることがこのスケッチから窺えます。

 木々に囲まれた、この静かな環境の中では段状に落ちる滝の音だけが静寂を破っています。この豊かな自然環境の中で暮らす家族は、時には段上になった滝で遊び、滝の段で日光浴を楽しんでいたというこです。屋内では暖炉のあるリビングルームを中心とした開放的な空間で生活を楽しんでいたことが窺えます。


◆ 建築と安全性        
H18.4. 2
 世界有数の地震国である日本で建築をつくる時、耐震性をおろそかにすると人命に係わってくることを常に念頭に置いておく必要があります。平成17年11月に発覚した姉歯建築士による構造計算書偽造事件がきっかけで建築界全体の様々な問題点が取り沙汰されており、建築界のシステムの改善に取り組む必要性に迫られています。再発防止対策として、例えば確認申請時に建築確認の法定期間を従来より長めに設定し、構造専門の確認検査員が構造計算プログラムを使って再計算することによって計算結果を確かめるという案があります。しかし、この様なチェック体制の強化だけでは十分ではありません。最も大切なことは発注者、設計者、施工者のモラルの向上だろうと思います。経済優先の考え方が重大な手抜き工事につながっていることを肝に銘じておく必要があります。人命よりも利益を優先するということは絶対にあってはならないことです。良質の耐久性のある建築にはそれなりの工費と工期が必要です。


◆ 建築と健康          H18.4. 3
 アスベストが癌の原因になっていることや、建築物から放散される化学物質がシックハウス症候群を招くことが社会問題になっています。その対策として建築基準法などの規制強化により一定の成果を挙げてきてはいますが、根本的な解決には至っていません。例えば、アスベスト含有建材は含有量が1%以下なら使用しても法的には問題ないのですが、現時点ではアスベストを吸っても安全な量の上限がはっきりと検証されていないので、大気中のアスベストを極力ゼロに近付けるのが良いとされています。多少予算が高く必要になってもゼロアスベスト建材を使用していくことが健康にとっては大切になってきます。また、放散される化学物質量の少ないF☆☆☆☆の建材を使用することが一般的になってきていますが、検査機関がF☆☆☆☆の建材の放散する化学物質を調べた結果、品質に大きな違いがあったということですから、すべての商品が表示通りの品質を満たすとは限らないということです。無垢の木材などは化学物質を含んでいないものがほとんどですから健康を約束できる空間づくりのためなら一定の費用をかけてもよいと考えることも必要でしょう。また、冬場の結露はカビの発生の原因になりますから調湿作用のある、自然素材の木や紙を屋内に使うことも健康にとってはいいことです。


◆ 建築の空間          H18.4。11
 絵画は視覚で感じるもので、音楽は聴覚で感じるものです。それに対して建築の空間は身体的なものであり、視覚・聴覚・触覚・嗅覚などで感じるもので、身体をそこに運んで身を置く事によって体全体で感じるものです。建物の用途、部屋の種類によって水平方向や垂直方向の広がりや繋がり方に変化を付けることが重要です。近代建築が冷たくて非人間的だといわれることがあるのは、経済優先・効率重視で単調で均質的・抽象的な空間だからです。人の生活は文化・風土と共にあり、建築を風土と関わりのないものにしてしまわないように注意する必要があります。人間は風土の中に棲息する動物の一種だという認識も必要だと思います。世界共通の鉄とガラスとコンクリートで造られた、ただ部屋を並べただけのインターナショナルスタイルの四角い単調な建物がはたして人間にやすらぎや活力を生み出すのかということです。例えば、太陽の光が一年中強い地域ではいかにして太陽の熱を遮断するかを、太陽の光が一年を通して少ない地域ではいかにして太陽の光や熱を取り入れるかを考えることによって建物の造り方も変わってくるはずです。自然の風についても同様のことが言えます。そこに生活する人のことを思い浮かべて、具体的な生活イメージを持って空間創りに努めることが重要だと考えます。


 光・風・水などを取り入れた豊かな建築空間を創り続けている、日本を代表する世界的な建築家である安藤忠雄氏設計のいくつかの建物を紹介します。
寺1寺2寺3
本福寺水御堂アプローチ・蓮の池    本福寺水御堂入り口への階段    本福寺水御堂 外観     
本堂の上にある蓮の池を見ながら、、階段を使って地下にある本堂入り口へアプローチするようになっています。

寺4寺5寺6
本福寺水御堂内部       光の教会外観                       光の教会内部       
地下の本堂へ地上から光が差し込み内部の朱色に映えています。 自然光の差し込む十字架が象徴的な教会です。

教会1博物館1博物館2
天井から光の差し込む光の教会内部     狭山池博物館 池    狭山池博物館内部通路より 
この博物館は水に覆われ、かつ水の中に浮いているような建築空間になっています。

博物館3博物館4博物館5
狭山池博物館 滝          狭山池博物館 中庭            狭山池博物館 外部池
曲面の壁で囲まれた中庭には上方から風が吹き込み、自然光が差し込む明るい空間になっています。

文学館1文学館2文学館3
   姫路文学館アプローチ          姫路文学館アプローチ        姫路文学館内部                                                                          (C) Igarashi Taro
段状になった水面を見ながら、緩やかなスロープを、長く続く壁に沿って入り口へ向かうようになっています。館内上部より柔らかい自然光が差し込んで、緩やかな曲線を描くスロープを照らしています。

 上記の設計例を見れば分かるように、安藤忠雄氏は人と自然との関わりを常に考えて建物を設計しているように思えます。



※このコラムは随時追加していく予定です。

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